労災保険Q&A

Q 労災補償の仕組みを教えて下さい

 労働者が、①仕事の「過程で」事故にあって死亡したり、けがをしたり、後遺症が残った場合や、②仕事が「原因」で病気になり、死亡したり、療養したり、後遺症が残った場合に、労働者災害補償保険法に基づく労災補償給付が支給されることになります。

①を通勤災害、②を業務災害といいます。

Q 夫が仕事による過労が原因で亡くなりました。まだ、子どもの小さいので、今後、どのように生活をしていけばよいのか、不安です。そこで、労災保険の申請の流れを教えて下さい。

 仕事による過労で亡くなった場合には、遺族は、労働基準監督署に対して労災の申請をすることができます。労災と認められれば、労災保険から給付を受けることができます。

Q 今まで、夫が労災保険を支払っていたかどうかわかりません。支払っていなくても、労災保険は適用されるのでしょうか?

 労災保険の保険料の支払いは、法律上、全額について会社が負担することになっています。したがって、そもそも、労働者は、労災保険料を支払う必要がありませんので、もちろん、労災保険は適用されます。また、仮に、会社が労災保険料を支払っていなかった場合でも、労災申請をすることができます。

Q 労災補償制度の内容を教えて下さい

 ①療養補償②休業補償③障害補償④傷病補償年金⑤介護補償⑥遺族補償(年金・一時金)⑦葬祭料があり、その他労災特別支給金もあります。

詳しい内容は、以下を参照して下さい

http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-12.pdf

Q ①療養補償給付の内容を教えてください。

 治療した病院が労災保険指定病院の場合には、「療養補償給付たる療養の給付請求書」を治療を受けている病院に提出します。そうすると、その請求書は、病院を経由して労働基準監督署長に提出されます。この請求が認められると、治療費について自己負担をする必要はありません。

  これに対して、治療した病院が労災保険指定病院ではない場合は、一旦ご自身で治療費を立て替える必要があります。その後、「療養補償給付たる療養の費用請求書」を直接労働基準監督署長に提出します。この請求が認められると、自己が立て替えた治療費の払い戻しが受けられます。

Q ②休業補償給付の内容を教えてください。

 休業補償給付とは、働けず給料をもらえないときに、平均賃金の60%を支給される給付です。休業期間が通算して4日以上あり、休んだ期間の給料の全部または一部が支払われていない場合に支給がなされます。

 平均賃金(労災保険法上の給付基礎日額と同義)は、月額給与を基準として算定され、ボーナス等は含まれません。

 なお、休業補償給付を受けるためには、「休業補償給付支給請求書」を労働基準監督署長に提出する必要があります。 

Q ③障害補償給付の内容を教えて下さい。

 労働者が負傷し、または疾病にかかり、治癒したときに身体に障害が残った場合、身体障害等級(1級から14級)に応じて、一定の一時金の補償がなされます。

 1級から7級までは年金、8級から14級までは一時金で補償が行われます。

Q 労災保険を申請しようと思いますが、会社が労災申請について承諾をしてくれません。このような場合には、労災の申請はできないのでしょうか?

 会社は、労災申請書類に必要な証明を求められれた場合には、法律上、速やかに証明をしなければなりません(労働者災害補償保険法施行規則23条)。

 しかし、会社が協力してくれないことはあります。そのような場合でも、申請を行う権利は、労働者またはその遺族の固有の権利ですので、会社の承諾なくすることができます。実務上は、会社が協力してくれない旨の上申書を添付すれば、労災申請をすることができます。

 

(労働者災害補償保険法施行規則)

第23条  保険給付を受けるべき者が、事故のため、みずから保険給付の請求その他の手続を行うことが困難である場合には、事業主は、その手続を行うことができるように助力しなければならない。

2  事業主は、保険給付を受けるべき者から保険給付を受けるために必要な証明を求められたときは、すみやかに証明をしなければならない。

Q 労災保険の申請をしましたが、不支給の決定がなされてしまいました。この決定に納得がいかない場合、どのようにすればよいのでしょうか。

A この場合、すぐに裁判所に訴えることができず、原則として、各都道府県労働局にいる労働者災害補償保険審査官に、今回の不支給決定の取消しを求めていくことになります。これを「審査請求」といいます。「審査請求」は、今回の不支給決定を知った日の翌日から起算して60日以内に行わなければなりません(平成28年4月1日からは上記60日が3か月に改正されます)。この期間を過ぎてしまうと、原則として「審査請求」ができなくなってしまいますので、注意が必要です。

Q 審査請求が認められなかった場合の不服申立方法を教えてください。

 「審査請求」を行ってみたものの、納得いく結論が得られない場合もあります。この場合には、原則として、厚生労働大臣の所轄下にある労働保険審査会に今回の不支給決定の取消しを求めていくことになります。これを「再審査請求」といいます。「再審査請求」も「審査請求」の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して60日以内に行わなければならず、注意が必要です(平成28年4月1日からは上記60日が2か月に改正されています)。

Q 裁判をしたいのですが。

 「再審査請求」を行ってみたものの、納得いく結論が得られない場合に、最後の手段として、裁判所に訴えを起こすことができます。

宮崎はまゆう社労士事務所は、審査請求及び再審査請求も積極的に承っております。

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